
そもそも歯医者はどうやってきめたかというと、事務所に近くて通いやすい、HPをみて探したとおもいます。
その際に歯がほとんどない人が、インプラントによってすべての歯がきれいにできあがった写真がきっかけでした。正直すごいな~って思いましたが、自分がどうなるかは、その時は皆目見当がつきませんでした。
目次
1. 振り返ると見えてくる違和感
2025年5月16日。最初の面談で渡された「インプラント診療計画書」を今一度、法的に分析してみます。 注目すべきは、冒頭の主訴欄だ。「インプラントを含めた全体的な診療計画希望」とある。行政書士の眼で見れば、これは「入り口」の固定化だ。歯科医は、この一文を「患者が自発的に高額治療を望んだ」という免責事項として利用しているようだ。しかし、本来のインフォームド・コンセント(IC)において、最も重要なのは「代替案の提示」である。この計画書には、保険診療で可能な義歯(入れ歯)の調整や、ブリッジといった、身体的・経済的負担の少ない選択肢が「比較」として提示されていなかったし、話にもでていなかった。
それよりもインプラントのデメリットについては、まったく触れられず、手術後のケアをきちんとすれば長く持つという簡単な話で終わった。
答えはNOだ。最初から「インプラントというゴール」が決まっており、そこへ至るための理由付け(骨格の診断や歯周病の説明)が後付けで並べられているに過ぎない。
2. 階段を一段ずつ登らせる「分割見積り」の罠
提示した見積書の履歴を時系列で追うと、驚くべき「価格の吊り上げ構造」が見えてくる。
- 第1のステップ(2025/11/28): 合計185,900円(税込)。 根管治療やプロビジョナルクラウンなど、数十万円単位の提示だ。これは「信頼関係の構築期」であり、患者に「この程度の金額なら納得できる」という実績を作らせる。
- 第2のステップ(2025/10/21): 201,300円の見積書。 徐々に金額を上乗せし、支払いに慣れさせていく。
- 最終ステップ(令和7年7月4日): 合計3,223,000円(総合計)。 カムログインプラント6本、骨造成(0.5g)などの専門用語とともに、突如として300万円を超える金額が突きつけられる。
この時、患者は既に「後戻りできない」心理状態にある。既に抜歯や基礎工事が始まっており、今さら別の医院へ行くことは現実的ではない。これを心理学では「サンクコストの呪縛」と呼ぶ。行政書士として多くの消費者トラブルを見てきたが、この手法はまさに、高額商品を断れなくさせるクロージング術そのものである。
3.「同意書」に込められた歯科医の保身
322万円の見積書の末尾、私の署名がある。その上にはこう記されている。 「私は貴医院の上記治療、処置内容と料金明細とを十分理解しましたので、同意いたします」。 この「十分理解」という言葉ほど、医療現場で乱用され、患者を裏切る言葉はない。 具体的に何を理解したというのか。インプラント周囲炎の発症率か? 骨造成手術の失敗リスクか? 20年後に要介護状態になった際のメンテナンス不能リスクか? これら負の側面を一切記述せず、単に「金額と項目」を並べた書面に署名させる行為は、契約法上は「要素の錯誤」あるいは「説明義務違反」に該当する。
要は何もデメリットについて説明はなしということである。
今回はIC(インフォームコンセント)について説明します。
インフォームド・コンセントの「空洞化」
医師法・歯科医師法が求める説明責任は、単に「同意書にサインをもらうこと」ではありません。
- 本来の姿: 複数の選択肢(保険 vs 自費、放置 vs 介入)のメリット・デメリットを提示し、患者が自己決定権を行使するプロセス。
- 現状のミス: 「この歯は虫歯なので削りますね」という事後報告に近い説明で済まされているケース。これは法的な「説明責任」を果たしたとは言えず、紛争(ADR)に発展した際に歯科医師側が圧倒的に不利になる要因です。
「直す」と「治す」の決定的な違い
- 直す(Repair): 壊れた箇所を物理的に修復する(作業的・工芸的側面)。
- 治す(Cure/Care): 生体の一部として、機能と健康を回復させる(医学的・生物学的側面)。
行政書士・税理士として「法と実務の整合性」を重んじる視点において、歯科治療が「医療行為」ではなく単なる「作業」と化している現状は、法的に見て極めて高い「説明義務違反」のリスクを孕んでいます。
裁判例や実務の傾向に照らすと、説明責任を果たさない「作業」は、主に以下の3つの観点から過失(不法行為または債務不履行)とみなされる可能性が高いです。
1.「自己決定権」の侵害(精神的苦痛への慰謝料)
最高裁の判例でも確立されている通り、患者には「自分の体に何をされるか」を決定する権利があります。
- 過失の認定: たとえ技術的に「正しく直した(物理的修復が成功した)」としても、選択肢の提示(例:抜髄するか保存を試みるか、自由診療か保険診療か)がないまま作業を進めた場合、それ自体が「患者の自己決定権を侵害した」として、不法行為とみなされます。
- 実務上の盲点: 「医学的にベストな処置をした」という歯科医の主観は、法的な説明義務の前では免責理由になりません。
2.「期待権」の侵害と不作為
歯科医療、特に自費診療や審美歯科、インプラントなどは、結果に対する患者の期待が非常に高い領域です。
- 過失の認定: 治療後のリスク(例:再発の可能性、経年劣化、違和感の残存)を事前に説明せず、メリットだけを伝えて「作業」を行った場合、患者が抱いた「成功への期待権」を裏切ったとみなされます。
- 論点: 歯科医が「治る」と「直す」を混同し、生体反応のリスクを説明しなかったことは、法的には「重要な事実の不告知」という過失になります。
3.「医療契約」における債務不履行
歯科医師と患者の間には、準委任契約に近い「医療契約」が成立しています。
- 過失の認定: 契約の本旨は「適切な医療プロセスの提供」です。説明責任を欠いたまま「作業」を行うことは、医療契約における「善良な管理者の注意義務(善管注意義務)」に違反していると評価されます。
- 証拠の壁: ADR(紛争解決)の場では、「言った・言わない」の争いになった際、説明を裏付ける「記載のあるカルテ」や「同意書」がない限り、歯科医師側が説明義務を果たしたことを立証するのは困難です。
「説明なき作業」は、歯科医師を自ら「医療従事者」から「加工業者」へと格下げしてしまっている行為であり、それが結果として法的防衛力の喪失(紛争時の劣勢)を招いている。
ここで診療内容がわからない場合にカルテの開示の書類のサンプルをだします。
トラブルになりそうでしたら、まずカルテの開示をお勧めします。
その際には証拠が残るように、内容証明郵便を使います。
今ではe内容証明という郵便局いかなくてもだせますが、いきなりワードの文章をいれるとエラーがでますので、いれる文書の様式を注意してください。




