今回より変更された要点

・ウェブサイト関連費が 補助金交付申請額の1/4が上限にかわりました。

・いままでは、2/3補助が→1/4補助に変更されました。50万のホームページ作成の場合いままでは333,333円補助が125,000円の補助額になりました。さらにウェブサイト関連費のみによる申請はできません。

・加点項目が増えました、パワーアップ型加点、赤字賃上げ加点、東日本大震災加点、電子申請加点、過疎地域加点

・賃金引上げ枠で応募した人のなかで赤字事業者については、補助率が3/4になります。

・⑪委託・外注費 インボイス対応のための取引先の維持・拡大に向けた専門家(税理士、公認会計士、中小企業診断士等)への相談費用が追加されました

小規模事業者持続化補助金とは

商工会議所または商工会の管轄地域で、事業を営んでいる小規模事業者が、小規模事業者が自社の経営を見直し、自らが持続的な経営に向けた経営計画を作成した上で行う販路開拓や生産性向上の取組を支援する制度
※これ以降は、持続化補助金と記載します。

補助金・助成金・給付金・支援金の違い

補助金・助成金

支払った経費のうち、補助対象となっている特定の経費について事業終了後の検査を経て補助されるもの。検査結果によっては、採択されても支給されない場合もある。

先に自分で経費分を支払するので、お金をもらえるのは経費を支払ったあとです。支払いできなければ採択されてもお金はもらえません。

小規模持続化補助金は先に経費分を支払するため、支払できないと採択されても入金になりません。

申請→採択→支払(採択後の支払)→入金

給付金・支援金

使用使途は特定されておらず、申請要件を満たせば支給されるもの、自分でお金を支払しないため申請して受理されれば入金になります。

申請→採択→入金

※例外もあります。

公募スケジュール

第8回締切:2022年6月3日(金)
第9回締切:2022年9月中旬
第10回締切: 2022年12月上旬
第11回締切:2023年2月下旬

※日程は変更になる場合がありますので、必ず事務局のHPでご確認ください。

補助率・補助上限額

類型 通常枠
(現行)
特別枠(新設)
賃金引上げ枠 卒業枠 後継者支援枠 創業枠 インボイス枠
補助率 2/3 2/3 ※1 2/3
補助上限 50万円 200万円 100万円

※1 赤字事業者については、補助率が3/4になります。

新設された特別枠の対象

「賃金引上げ枠」

販路開拓の取り組みに加え、事業場内最低賃金が地域最低賃金より+30円以上である小規模事業者
※この条件をすでに満している場合は、現在支給している事業場内最低賃金より+30円以上になります。

「卒業枠」

販路開拓の取り組みに加え、雇用を増やし小規模事業者の従業員数を超えて事業規模を拡大する小規模事業者

「後継者支援枠」の新設

販路開拓の取り組みに加え、アトツギ甲子園においてファイナリストに選ばれた小規模事業者
※アトツギ甲子園とは

「創業枠」

産業競争力強化法に基づく「特定創業支援等事業による支援」を受け、販路開拓に取り組む創業した小規模事業者

「インボイス枠」

免税事業者であった事業者が、新たにインボイス発行事業者として登録し、販路開拓に取り組む小規模事業者

対象となる経費

補助対象経費科目 活用事例
①機械装置等費 製造装置の購入等
②広報費 新サービスを紹介するチラシ作成・配布・看板の設置等
③ウェブサイト関連費 ウェブサイトやECサイト等を構築、更新、改修するために要する経費
④展示会等出展費 展示会・商談会の出展料等
⑤旅費 販路開拓(展示会等の会場との往復を含む)等を行うための旅費
⑥開発費 新商品・システムの試作開発費等(販売商品の原材料費は対象外)
⑦資料購入費 補助事業に関連する資料・図書等
⑧雑役務費 補助事業のために雇用したアルバイト・派遣社員費用
⑨借料 機器・設備のリース・レンタル料(所有権移転を伴わないもの)
⑩設備処分費 新サービスを行うためのスベース確保を目的とした設備処分等
⑪委託・外注費 店舗改装など自社では実施困難な業務を第3者に依頼(契約必須)

補助金の一部経費の上限額規制

ウェブサイト関連費

補助金交付申請額の1/4が上限にかわりました。
ウェブサイト関連費のみによる申請不可。

設備処分費

補助金交付申請額の1/2が上限にかわりました。

優先採択のための加点項目

加点項目 概要
パワーアップ型加点 ●地域資源型
地域資源等を活用し、良いモノ・サービスを高く提供し、付加価値向上を図るため、地域外への販売や新規事業の立ち上げを行う計画に加点
●地域コミュニティ型
地域の課題解決や暮らしの実需に応えるサービスを提供する小規模事業者による、地域内の需要喚起を目的とした取組等を行う計画に加点
赤字賃上げ加点 賃金引上げ枠に申請する事業者のうち、赤字である事業者に対して加点
東日本大震災加点 福島第一原子力発電所による被害を受けた水産加工業者等に対して加点
経営力向上計画加点 中小企業等経営強化法に基づく「経営力向上計画」の認定を受けている事業者に対して加点
電子申請加点 補助金申請システム(Jグランツ)を用いて電子申請を行った事業者に対して加点
事業承継加点 代表者の年齢が満60歳以上の事業者で、かつ、後継者候補が補助事業を中心になって行う場合に加点
過疎地域加点 過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法に定める過疎地域に所在し、地域経済の持続的発展につながる取組を行う事業者に対して、加点

まとめ

今回よりホームページ作成の補助率が下がりましたが、⑪委託外注費の 店舗改装、トイレ改装、バリアフリー工事は150万の支出で2/3補助なので100万円補助になります。

新設された ⑪委託・外注費 インボイス対応のための取引先の維持・拡大に向けた専門家(税理士、公認会計士、中小企業診断士等)への相談費用があります。電子帳簿等も含めて相談コンサル料で上限で75万(150万)支払った場合 採択されると2/3補助になるので自己負担は25万(50万)となります。(免税事業者枠の場合)

該当する事業のかたは応募されるといいでしょう。

当事務所ではインボイス対応のための取引先の維持拡大のご相談は高山和子税理士事務所で、補助金申請とシステム関連の導入サポートはオフィスたかやま行政書士法人で行っています。

 

参考:全国商工会連合会 小規模持続化補助金ガイドブック