外国人は日本国内で就労する際、就労ビザが必要です。特に、外国人は日本国内で転職する場合、少しの不注意で、ビザの更新はできなくなり、日本で働けなくなってしまいます。今回は、外国人の日本国内での転職についてお話します。

転職する際の注意点

同じ職種に転職後に現在の在留資格の活動範囲を超えているのか

まず、転職する際に注意すべきなのは、転職後に現在の在留資格で認められた活動範囲を超えていないかどうかです。もしも活動範囲を超えたら、不法就労とみなされます。本人も、新たな就職先の事業主も処罰の対象となりますので、気をつけましょう。

異なる職種に転職する場合は、ビザの変更申請が必要

同じ職種に転職したら、所属組織の変更届を入国管理局に提出します。

転職前の職種と転職後の職種が違う場合には、ビザの変更申請が必要。しかし、違う職種に転職した場合は、ビザの変更が認められる可能性はかなり低いということを注意しましょう。

転職したら機関変更の届け出が必ず必要

現在の在留カードの有効期限があっても会社がかわったら必ず変更が必要です。

パスポートのように申請後その有効期限まで有効というものではありません。

転職後、在留期限はまだ残っていて、しかも転職先の仕事内容が転職前と同じであっても、更新前に一度 入国管理局に「就労資格証明書」の交付を申請すると次期更新の際に手続きが簡単です。

「就労資格証明書」とは

その外国人がわが国で問題なく就労することを認められていること、そしてその外国人が就労できる職種がどのようなものか、転職先でも有効に就労可能なのかを証明する文書のことです。

転職前にとっておいた方がいいので、同じ職種でもとることをお勧めします。

申請時に必要な書類

1.就労資格証明交付申請書

2.源泉徴収票(転職前の会社が発行)

3.退職証明書(転職前の会社が発行)

4.転職後の会社等の概要を明らかにする資料

① 商業・法人登記簿謄本(発行後3ケ月以内)

② 直近の決算書の写し(新設会社の場合は、今後1年間の事業計画書)

③ 会社等の案内書(取扱商品あるいは提供するサービスの概要を説明するもの)

* 上記の資料は、公刊物等で会社の概要が明らかになる場合は、提出する必要がありません。

5.次のいずれかで、転職後の活動の内容、期間、地位及び報酬の記載ある文書

① 雇用契約書の写し

② 採用通知書の写し

③ 上記①ないし②に準ずる文書

6.本人の転職理由書

7.パスポート、在留カード

なお、この申請は企業ではなく、転職した外国人本人が行うものです。